母から娘へ、娘から孫へ・・・
日本のきものは、多彩で美しく、また、素材も作り方も多様で、
世界でも類を見ない独特なものです。
例えば文様も、様々な物や事柄を、時には忠実に、時には壮大なる想像力をもって柄に起こし、
それらを楽しみ、使いこなして参りました。
一つ一つの柄にはそれぞれ意味があり、用立てる人の願いが込められています。
四季のある国に生まれ、そして育まれた、その奥深い愉しみを、是非、ご体感下さいませ。
「手まり」・・・色あざやかで丸い形から、「すべて綺麗に丸くおさまりますように」との願いが込められています。
また、花嫁にお守りとして持たせる風習などもあり、「魔除け」の意味もあると言われております。
華やかな色彩と愛らしさのなかに、娘を思う親心が込められているのですね。
染め着尺 小紋 「まり」 本加賀友禅 本 弘実 作